技術資料

一般編10.流量計の強度計算書について

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流量計を圧力容器として考えた場合の強度計算書について

強度計算書は日本工業規格 JIS B 8265 : 2010  圧力容器の構造−一般事項 によっておこないます。

流量計の円筒胴(管)の計算厚さ、フランジの厚さ、など JIS の計算式によっておこないます。
ユーザー様へ提出する強度計算書は実際に製作した流量計の寸法を測定した値を計算書
に入れますので、実際に製作が完了しないと提出することはできません。

弊社の面積流量計はそのほとんどが受注生産によっていますので、注文を受けた時点で
流量計は製作されていません、受注後に設計、製作が行われます。

製作する前に強度計算書を要望される場合がありますが、この場合は設計値の寸法を計算書
に入れた「製作前強度計算書」になりますので、完成された「強度計算書」にはなりません。
また、製作前強度計算書を提出する場合は、完成した強度計算書も提出(作成)することに
なりますので、強度計算書の提出が2回となり、費用が2回分発生することになります。

製作前強度計算書に設計時のパイプ肉厚の計算厚さが 3.0 mm と記載されていた場合に
実際に製作した肉厚を寸法測定したら厚さが 3.5 mm  であった場合は強度計算書の使用肉厚
の値を 3.5 mm にして完成図書としての「強度計算書」を提出することになります。

JIS B8265:2010   計算厚さ:強度計算上必要とされる厚さ   厚さ:呼び厚さ及び実際の厚さの総称

製作完了前の強度計算書は「製作前強度計算書」として提出可能ですので、弊社営業担当に
製作前強度計算書が必要としてご指示ください。見積であっても有償となります。


弊社の強度計算書のフォーム、様式と異なるフォーム、様式を要望される場合はフォームの再設計
が必要になりますので、指定のフォーム、様式がある場合には事前に弊社営業にご相談ください。

なお、JIS B 8265:2010 圧力容器の構造−一般事項 では計算式は規定されていますが
強度計算書としてのフォーム、様式は規定されていません。

強度計算書を作成する場合に必要な仕様としては

1.使用材質  SGP    SUS304    SUS316   など
2.設計圧力  1MPa(G)     2MPa(G)   など   
3.設計温度  20℃  100℃ など

などについてご指定ください。

配管材などにおいて使用肉厚の指定がある場合は事前にご連絡ください。

強度計算書いついては、事前に弊社営業に強度計算書の「見本」を要求して
フォーム、様式 について確認されることをお薦めいたします。
下に3種類の強度計算書の見本(PDF)を示します。

1.流量計の管(パイプ)の強度計算書見本
2.差し込み溶接式フランジの強度計算書の見本
3.一体型フランジ突き合わせ溶接の強度計算書の見本


第1種圧力容器、第2種圧力容器 の用語がありますが、これらはボイラーに係わる圧力容器の場合であり
流量計では、この用語は用いておりません。


 

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