型式 SEP 整流板  (流量計測用整流装置)

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流量計の上流側配管にSEP整流板を取り付けると上流側の必要直管長を短くすることができます。
差圧流量計(オリフィス ベンチュリ など)、パドル流量計、タービン流量計 超音波流量計 渦流量計 熱式気体流量計 などの
上流側の非定常流(偏流や旋回流)の影響を受けると精度の影響を受ける流量計に適用できます。

流量計の直管配管の必要性については「技術資料」一般偏6.を参照ください。


仕 様
型 式 SEP
品 名 整流板
製作口径
25A 〜 500A
測定流体 液体  ・ 気体 ・ 蒸気
最高使用圧力 フランジ規格による
取付方法 ウエハー
(Flange 挟み込)
材  質 SUS316(標準)
SUS304  その他
接  続 JIS 10K FLANGE (標準)
JIS 20K  ANSI  JPI  など(特注)
備 考
高圧ガス保安法適合品
は製造しておりません。
(高圧ガス設備試験成績証明書の発行はできません)


本器は JIS Z8762-2:2007 オリフィス板   JIS Z8766:2002 渦流量計  で解説されている
非一様多孔板式整流装置と呼ばれる 「非一様多孔板A形」 で 明石式整流装置 です。

材質は標準 SUS316 ですが SUS304   SUS316L  チタン C2801P(真鍮) PVC  PTFE
での特注製作も可能ですのでお問い合わせください。ステンレス材へにコーティング、ライニングはできません。
整流装置は板材から製作して配管内径に合わせて流通穴を加工し溶接部はありません。

絞り開口比 m = 0.586   (絞り開口比 = 穴面積÷配管内径面積)


口径が大きくなると配管への取付工事、取り外し工事にてフランジボルト穴付き
の方が作業性、安全性が高いので口径 300A 以上は型式:SEG をお薦めしております。



配管から取り外しての整流板の点検、ガスケット交換をおこなう場合に

配管フランジ面と整流板、ガスケットが固着して外すことが困難になる場合があります。
このような場合を想定してフランジ穴付き形状の型式:SEGを推奨しております。
特に、口径が300A以上ではジャッキボルト構造の型式:SEGを参照のうえご使用ください。


(JIS Z8762-2:2007 67ページ解説で説明されているものは、非一様多孔板B形で板に小管をはめ込んだ
構造ですが板に小管を溶接、接着、ねじ などではめ込むことになりますが、強度など考慮しても
現実的に構造品を製作するのが困難なために弊社では B形 の製作はおこなっていません。
JIS Z8766:2002 渦流量計−流量測定方法 で照会されている整流器図11は非一様多孔板A形
で一枚板に穴加工をおこなったもので、解説図3 明石型整流装置として写真が掲載されています。)

JIS Z8766:2002   渦流量計−流量測定方法 の23ページ解説で
整流装置としては種々のデザインが提案されているが、これらの中でも明石型は最も効果
があることが確認されているので推奨できる。 (JIS原文のまま) と説明されている。

JIS 規格群にて各種の整流装置が照会されているが、推奨できると表現して
いるのはJIS Z876:2002 渦流量計 での明石型だけである。

ここで述べる流量計とは円形配管内を満管状態で流れる流体を扱う流量計です。
非満管状態、円形配管以外を流れる流量計には適用できません。

整流装置は各種ありますが、その中でも本器は性能が高く、圧力損失が最小で、ご使用に際しても
フランジに挟んで使用する簡単な構造ですので、長期にわたり安心してご使用いただけます。


口径 20A 以下については、穴寸法が小さく隣接する穴間隔がわずか(20A:最小部 0.22mm)
となり製作および使用が困難となるために製作しておりません。

整流板の寸法検査につきましては、外径、板厚、穴数(35個)、穴内径
及び外観目視検査の項目とさせていただきます。寸法許容差は弊社規格を採用します。

なお、本器は流量計測用整流装置であり、流量計の上流に付属して直管部の影響における流量計
の精度低下の低減を目的に製造されておりますので、本器そのものに精度は存在しません。
よって、本器は精度保証という概念はもっておりませんので
精度保証書、成績書類の発行はできませんので、あらかじめご了承ください。

また、本器に関しての公的規格はありません。あくまでも開発者の実験データに基づき生産しています。

高圧ガス保安法適合品は製造しておりません、高圧ガス設備試験成績証明書の発行はできません。

耐圧容器として設計製造しておりませんので、耐圧容器としての耐圧試験、気密試験はおこないません。
耐圧試験成績書、気密試験成績書、強度計算書は発行しておりません、ミルシート発行は可能。

上に記載しているように、本器の寸法検査については要求があった場合
のみ寸法検査成績書の提出は可能となっております。


整流装置の、穴の寸法、外径、板厚 は配管内径とフランジ規格によって
決まりますので配管規格、配管内径、フランジ規格は必ずご指定ください。

ガスタービン発電、火力発電の天然ガス(LNG)燃焼ガス(NG)の流量計測(渦流量計、オリフィス流量計、超音波流量計など)
において流量計の上流側の必要直管長さを減少させるために使用され、偏流除去、旋回除去及び速度分布修正
の効果が高いにもかかわらず、他の整流装置よりも圧力損失が小さいのが特長で、多くの発電設備に採用されています。

流量コントロールバルブの下流側に設置し、バルブにかかる圧力を分散しキャビテーションの発生を軽減します。
エロージョンを発生するような機器の上流側に設置することで、エロージョン低減効果も得られます。


ここで、特注として扱っている仕様は定価設定をしていない口径、フランジ規格を云っております。


JIS Z8762-2:2007  オリフィス板  明石式整流装置  として照会されています。

JIS Z8766:2002        渦流量計  明石型整流装置  として照会されています。

 


 製作可能フランジ規格

 JIS 5K  JIS 10K 〜 JIS 64K   配管 スケジュール 5S  10S  20S  〜  160

 ANSI 150Lb 〜  ANSI 2500Lb  配管 スケジュール 5S  10S  20S  〜  160

 JPI 150Lb 〜 JPI 2500Lb    配管 スケジュール 5S  10S  20S  〜  160

 
SEP型 整流装置  100A
SEP型 整流装置 300A

整流板の整流穴は配管内径に合わせて、その穴寸法、穴位置が決定されます。
下の図でご覧のとおり、6箇所の整流穴の外周が配管内径に接して配置されます。
配管種類、配管内径寸法を必ず指定ください。 整流板配管内径の指定
配管内径の面積に対して約6割の穴開口面積比の特長があります。
整流装置
整流装置 材質:CAC702 アルミニウム青銅2種 (高耐食性用途)
 

 整流板 SEP 型式表

@AB CD E F G H I J K L 型式番号
機種 機能 流れ方向 口径 接続 規格 材質 付加1 付加2 付加3 型式名称
SEP 10 1 型式記号
 


 





 



 



 



 



 




 




 
A  付加なし (標準)
C  脱脂処理 (旧:禁油処理C1)
D  禁油処理 (旧:禁油処理C2)
Z  特殊
A    付加なし (標準)
Z    特殊
A    付加なし (標準)
Z    特殊
H    SUS316 (標準)
E    SUS304
Q    PVC-U (硬質塩ビ) 最高使用温度:50℃
R    PVC-C (耐熱塩ビ) 最高使用温度:70℃
T    PTFE                     最高使用温度:100℃
Z    特殊
A    JIS10K フランジ (標準)
B    JIS16K フランジ
C    JIS20K フランジ
D    JIS30K フランジ
E    JIS40K フランジ
G    JIS5K  フランジ
I    JPI 150 フランジ
P    ANSI 150 フランジ
Z    特殊
K    ウェハー (標準)
Z    特殊
F (1B)  25A
G (1・1/4B)  32A
H (1・1/2B)  40A
I (2 B)  50A
J (2・1/2B)  65A
K (3 B)  80A
L (4 B)  100A
M (5 B)  125A
N (6 B)  150A
O (8 B)  200A
P (10 B)  250A
Q (12 B)  300A
R (14 B)  350A 特注
S (16 B)  400A 特注
T (18 B)  450A 特注
U (20 B)  500A 特注  500Aを超えるサイズは型式 SEG  推奨
Z    特殊
1    標準
10    標準

材質:PVC-U   PVC-C   PTFE  は口径300Aまでの製作となります。  PVC-U   PVC-C   PTFE  の場合は規格の
穴径より強度を考慮して小さく製作しますので、金属製に比較して圧力損失は約10%大きくなります。
また使用温度範囲にご注意ください。
 

型式 SEP   寸法表  JIS10K フランジ ウェハー形
口径
(呼び径)
寸法(mm) 質量kg 材質 支持棒
φD t H
25A 74 7 200 0.25 SUS316 対辺5mm六角
or
丸棒
SUS304
32A 84 7 210 0.29
40A 89 7 215 0.31
50A 104 7 230 0.45
65A 124 8.6 250 0.75
80A 134 13.5 264 1.20 対辺10mm六角
or
丸棒
SUS304
100A 159 13.5 289 1.60
125A 190 16.5 320 2.70
150A 220 19.6 350 4.20
200A 270 26.0 540 8 対辺12mm六角
or
丸棒
SUS304
250A 333 32.3 603 15
300A 378 38.7 648 23
350A 420 46.0 M10アイボルト 30
400A 483 53.0 M10アイボルト 48
450A 538 60.0 M10アイボルト 65
500A 594 65.0 M12アイボルト 85
         
         
         
         

口径 25A  32A  40A  の板厚 7mm は規格値(3.6mm、4.8mm、5.6mm)よりも厚く製作しております。
規格値のとおりにも製作できますが、この場合はご指定ください。
規格値で製作した場合は支持棒は付属しません。ご指定なき場合は弊社標準となります。

 
型式 SEP   寸法表  ANSI150Lb JPI150Lb フランジ ウェハー形
口径
(呼び径A)       (呼び径B)
寸法(mm) 質量kg 材質 支持棒
φD t H
25A 1B 65 7 200 0.2 SUS316 対辺5mm六角
or
丸棒
SUS304
32A 1・1/4B 75 7 210 0.25
40A 1・1/2B 84 7 215 0.3
50A 2B 104 7 230 0.4
65A 2・1/2B 122 8.6 250 0.65
80A 3B 134 13.5 264 1.2 対辺10mm六角
or
丸棒
SUS304
100A 4B 172 13.5 289 2.0
125A 5B 195 16.5 320 3.0
150A 6B 220 19.6 350 4.5
200A 8B 278 26.0 540 9 対辺12mm六角
or
丸棒
SUS304
250A 10B 340 32.3 603 16
300A 12B 405 38.7 648 28
350A 14B 445 46.0 M10アイボルト 37
400A 16B 510 53.0 M10アイボルト 55
450A 18B 545 60.0 M10アイボルト 68
500A 20B 605 65.0 M12アイボルト 95
           
           
           

 

外形 25A〜150A

外形 200A〜300A

口径 300A を超える場合は支持棒はアイボルトに変わりますので、吊り上げ装置で取り付けてください。


仕様書図面サンプル
 

整流装置の取付方法
支持棒
支持棒は整流装置を取付後、必要がなければ取り外して保管してください。(150A以下---1本、200A以上---2本)
整流装置
整流装置の寸法は、JIS10Kフランジに合わせて外径が製作されています。(標準品)
必ずJIS10Kフランジをご使用ください。(標準品)他の規格のフランジの場合は外径を合わせて製作いたします。(オプション)
整流装置の片面穴周囲に面取りされている側を上流側として取り付けてください。 (製品仕様によります。)
整流装置の各部寸法は配管内径によって決定されますので、配管内径、フランジ規格をご指定ください。
取付ボルト・ナット
取付ボルトは整流板の芯出しを行う為、JISフランジ規格に規定されている呼び径のボルトを使用ください。
ガスケット/パッキン
ガスケットはボルト穴付ガスケット(全面ガスケット)をご使用下さい。ガスケットの内径は、下寸法表を目安として、ガスケットを選定ください。
ガスケット/パッキン内径
2枚のガスケットが流路にはみ出さないようにするため、ガスケットはフランジの中央に当てて下さい。
ガスケット(PACKING)、相FLANGE、BOLT/NUT は付属していません。
口径 ガスケット内径mm 口径 ガスケット内径mm
25A 27〜32 100A 100〜106
32A 35〜40 125A 124〜130
40A 41〜46 150A 148〜154
50A 52〜57 200A 195〜203
65A 66〜72 250A 244〜252
80A 77〜83 300A 295〜303

使用ボルトサイズ JIS10K FLANGE
口径 六角ボルトサイズ 本数 口径 六角ボルトサイズ 本数
25A M16-65mm 4 100A M16-80mm 8
32A M16-70mm 4 125A M20-95mm 8
40A M16-70mm 4 150A M20-105mm 8
50A M16-70mm 4 200A M20-105mm 12
65A M16-75mm 4 250A M22-125mm 12
80A M16-80mm 8 300A M22-125mm 16

必要直管長


 

流量計の種類 上流側配管条件 必要直管長
SEP型使用時 上流側 SEP型使用時 下流側

差圧流量計
パドル流量計
タービンメータ
など

直管 8D 5D
収縮管 8D 5D
拡大管 8D 5D
90°ベンド1つ 8D 5D
90°ベンド2つ 8D 5D
仕切弁全開 8D 5D


流量計上流側の必要直管長さ *D:配管の内径

必要直管長さは測定精度に影響します。直管長さを短くする場合は流量計精度が悪くなります。
必要直管長さ 8D の根拠は、配管内径205mm、絞り直径比:0.8のオリフィスを用いて流体:AIRの試験にて
90°空間二重ベンド装置で 7.5D 付近にて流量係数偏差が 0% になっているという開発者の実験論文によります。
実験ではオリフィス板の下流側直管長さは820mm(4D)ですが、ここでは一般的に云われている
5Dとしています。空間二重ベンドとは上流側に90°エルボ2個が90°交差した配管構造を云います。

予想誤差を 0.5% 許容すると考えた場合は上流側の必要直管長さは 5D とすることができます。

流量係数偏差 (α-α0) ÷ α0 × 100   (%)

α:被試験流量計の指示値
α0:標準流量計の指示値

流量係数偏差は誤差率、器差、精度 とも呼ばれることがあります。

JIS Z8762:2007 では不確かさとして扱っています。

なお、上に記載の実験時期が1970年代であるために、ここでは実験が行われた当時の用語を用いています。

また、流量計上流側のバルブ類は全開でなければなりません、流量の調節は流量計下流側でおこないます。

当社での明石式(型)整流装置の生産に関しては開発者の論文(雑誌投稿など)などに基づいておりますが
本整流装置は1976年に特許出願し特許登録されていますが、特許有効期間が過ぎておりますので
生産販売に問題ないと判断しております。開発者の論文、特許公報などにつきましては当社より開示
はおこなっておりません。雑誌などに開示されているようですので調べることは可能なようです。

なお、本整流装置の詳細寸法図面、CAD DXF DATA は開示しておりません。
 


配管への取付方向

SEP型 整流装置 300A
渦流量計の場合は直列7個の穴方向を渦発生対と直角方向に取り付ける。
渦流量計 JIS Z8766:2002 では流量計の上流側10Dの位置に取り付ける。
35個の穴端面に面取り(面取りが大きい)がある面を上流側としてください。
 



 

液体の圧力損失特性


水以外の液体の場合には圧力損失に密度(kg/L)を乗じてください。
例:密度1.2kg/Lの液体の場合は「水の圧力損失」×1.2 が圧力損失(kPa)


配管内径、最大流量、液体密度 kg/m^3 粘度 mPa・s をご連絡いただければ圧力損失計算書(グラフ付き)
をご提示できますので上記「お問い合わせ」にてForm送信してください。
圧力損失計算書(PDF)の提示はできますが、計算式の提示はおこなっておりません。

なお、圧力損失計算書は試験成績書ではありませんので
書類としては発行せず、参考資料としての提示となります。


整流装置の圧力損失 計算書(サンプル)


整流装置の圧力損失計算書(サンプル)

 

 

気体、蒸気の圧力損失特性


配管内径、最大流量、気体密度 kg/m^3(ntp)、温度、圧力 をご連絡いただければ
圧力損失計算書(グラフ付き)をご提示できますので上記「お問い合わせ」にてForm送信してください。
圧力損失計算書(PDF)の提示はできますが、計算式の提示はおこなっておりません。

なお、圧力損失計算書は試験成績書ではありませんので
書類としては発行せず、参考資料としての提示となります。

整流装置の圧力損失 蒸気計算書(サンプル)

整流装置の圧力損失 蒸気計算書(サンプル)
 



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